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▼『中医臨床』
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【特別連載/血液疾患】
中国では古代より血液疾患を認識してきたが,現代的認識のごく一部にすぎなかった。
現在では,血液学の概念が確立し,ほとんどの疾患で西洋医学的な標準治療が確立している。
そこに,中医学的治療が入り込む余地はあまりない。
中国では,この領域のあらゆる疾患に対して,中医学的認識とその弁証論治が示されているが,日本の医療状況にそぐわない点も少なくない。
そこで,今号では,比較的漢方治療の対象となることの多い疾患について弁証分型と方剤を提示し,さらに,血液疾患治療に伴って現れる副作用に対する「支持療法としての漢方」について紹介する。 |
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【特集/老中医の魅力 任応秋――伝統中医学から現代中医学へ】
「老中医」という語は 1950年以降に作られたもので,2つの意味がある。
1つは,新中国成立前に正規教育を受けずに徒弟制の方式で中医学の知識を把握した高年の医師であり,もう1つは,60歳以上の臨床経験豊富な中医師である。(『中医基本用語辞典』)
一般には後者の意味で使われることが多いが,本特集では前者の意味でとらえている。
さらに今回は一歩踏み込み,「伝統医学を継承するだけでなく,将来に向けて新体系を創り上げた人たち」と定義した。
『内経』以降の膨大な古典籍を猟歩し,中医学のもつ特徴を浮き彫りにして基礎理論を確立した任応秋先生は紛れもない老中医の筆頭である。
本特集では,様々な角度から任応秋先生の事跡をたどり,現代からみた歴史的意義を考えてみたい。 |
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【特別連載/眼科疾患】
中国には一連の眼科書の系譜があり,いくつかの眼科専書が著されたほか,医学全書等にも眼科領域について多く記載され,中医眼科学独特の体系が形作られてきた。
日本では,かつて中国の眼科学を基本に独自の工夫を施してきたが,明治維新以降,中国の眼科学をほとんど取り入れることなく,一般の漢方医学の考え方で眼科疾患を取り扱ってきた。しかし,眼科疾患はかなり特殊で,内科疾患に用いる治療法だけでは対処できないものもあり,中医眼科学の優れた点を参考にする価値は高い。
今号では,中医眼科学を基礎に,日本の経験をふまえて眼科疾患の考え方と治療の実際を紹介する。ここでは日常取り扱う疾患ではなく,主として重大な視力障害を引き起こす可能性のある疾患を取り上げ,その症例報告を交えて紹介する。対象とする疾患は,緑内障・球後視神経炎・加齢黄斑変性症・網膜静脈分枝閉塞症・ヘルペス性角膜炎・涙小管炎・糖尿病黄斑証である。 |
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【特別連載/腎疾患】
近年,腎疾患においては慢性腎臓病(CKD)への対策の必要性が叫ばれ,現在では国際分類ができ,病期を1~5のステージに分類した診断基準が確立されている。
中医学ではこれまで,症状の顕在化しないCKDの初期から中期までを疾患として認識することは困難であったが,容易にステージが診断できるようになった現在,それに伴った新しい治療法が開発されることが期待される。
現時点でも,CKD3までであれば中医学的治療が大いに期待できるうえ,CKD4の段階でも症例によっては透析導入に至る時間を延長できる可能性がある。
さらに透析に入ったとしても,それに伴うさまざまな症候に対して中医学は有用な方法を提供できると期待される。
今号では,慢性腎炎・ネフローゼ症候群・慢性腎不全・透析中の漢方治療・小児慢性腎疾患を取り上げ,腎疾患に対する中医学・漢方の治療の実際を紹介する。 |
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【特別連載/循環器疾患〈後篇〉】
循環器疾患の後篇。今号では「虚血性心疾患」「慢性心不全」「不整脈」を取り上げ,中医学,日本漢方それぞれの経験を集約して,標準的治療の確立を試みる。
古代よりこの領域の漢方治療経験は豊富に蓄積されているが,近年は,現代医学の発達により,中医学や漢方医学が介入できる領域はきわめて限定されている。
現代は,発達した診断機器を用いて早期に危険性を発見し,西洋医学的治療の併用を考慮しながら漢方治療を行う時代に入っている。しかしながら,例えば安定狭心症のように漢方併用が有用な疾患,西洋薬の服用によって副作用がでる場合,予防的治療など,積極的に漢方治療を試みるべき領域も残されている。
中医学の弁証施治,日本漢方の治療経験を整理し集約した本企画は,循環器領域の疾患を治療する際の参考になるだろう。 |
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【特別連載/循環器疾患〈前篇〉】
循環器疾患に関する中医学治療の歴史は長いものの,近年の現代医学における医療機器の発達や精密な診断学体系の確立,さらに膨大な疫学研究が加わり,この分野における中医学の役割はかなり限定されたものになっているかのようにみえる。
しかし,中医学は独特の治療法を有しており,古代から連綿と伝わっている伝統医学の概念が重要な役割を果たすことを忘れてはならない。
今回の企画では,主要な循環器疾患の病因病機と治療について取り上げる。前篇では高血圧症を紹介する。
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【特別連載/整形外科疾患】
「整形外科」が取り扱う疾患は,「中医骨傷科」が取り扱う疾患とほぼ一致する。
整形外科は手術療法,中医骨傷科は手技療法が主体であり,両科ともに薬物療法は付随的なものである。
しかし,骨関節や筋肉の変性疾患は加齢とともに増加し,その病態の改善には薬物療法を必要とする場合が増えている。
今回の企画では,肩関節周囲炎・頸椎症・腰痛症・変形性膝関節症・骨粗鬆症・頸椎鞭打ち損傷といった疾患を取り上げ,中医学,日本漢方それぞれの経験を集約して,標準治療の確立を試みる。
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【特集/孟河医学――現代中医学のルーツ】
孟河医学とは,明・清代に江蘇省の長江の南に生まれ発展した一医学流派である。
孟河の医師たちは,実効性を重視して空理空論を好まなかった。経典を遵守しながら歴代の医家たちの長所を博く取り入れ,家学を継承するとともに,保守性を排し,伝承教育に力を尽くした。
現代中医学において孟河医学はどのような役割を果たしたのか。
なかでも,①中医教育の先鞭をつけたこと,②現代中医界のリーダーを多数輩出したことが注目される。
中華民国時代,孟河医学を代表する一人,丁甘仁らが上海に進出し,その地で近代教育思想に接し,上海中医専門学校(現在の上海中医薬大学)を開設して中医学校教育の草分けとなった。そこで行われた中医教育は,その後の中医高等教育の礎となった。
本特集では,孟河医学の学術と臨床を振り返ることによって,現代中医学を改めて見つめ直してみたい。
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【特別連載/心身症】
中医学や漢方医学では,心身症を扱う機会が非常に多い。
しかし中医学的に心身症という分野を新しく設定する意味はない。
中医学の概念では心と身体を切り離して考えないからだ。
そこで今回は,西洋医学的に心身症に分類される疾患を,中医学的にどのように把握し,治療していくかに重点をおいて紹介する。
消化管機能異常ではFDとIBS,循環器では不整脈,呼吸器では心因性咳嗽,神経系では頭痛,泌尿器では過活動性膀胱・慢性前立腺炎を取り上げ,さらに生薬の有する向精神薬としての作用に着目した。
ほとんどの疾患には心理的な要因が存在しており,その意味でも中医学の考え方は役立つはずである。
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【特別連載/呼吸器疾患】
呼吸器疾患には,感染症,アレルギー疾患,閉塞性・拘束性肺障害,悪性腫瘍などの病態に起因する多様な疾患群が含まれ,西洋医学的な治療も多彩である。
今回,多くの呼吸器疾患のうち,呼吸器の慢性疾患として一般的である気管支喘息・慢性閉塞性肺疾患(COPD)・気管支拡張症を取りあげ,これらの疾患の急性増悪と関連が深い肺炎を加え検討した。
現在,これらの疾患の治療に関して,西洋医学のガイドラインに漢方薬の記載はない。
しかし臨床現場ではさまざまな漢方方剤が使用されており,漢方治療の有用性は高い。 |
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