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▼『中医臨床』
![中医臨床 通巻177号(Vol.45-No.2)特集/コモンディジーズの中医治療 ―発熱―](http://www.chuui.co.jp/chuui/c177-thumb.png) |
中医学的アプローチを把握して治療の幅をひろげる 【特集】コモンディジーズの中医治療 ―発熱―
発熱は臨床現場で最も頻度の高い主訴の1つで,その原因は多岐にわたる。中医学では発熱を大きく外感によるものと内傷によるものに分ける。外感によるものは,六淫外邪あるいは疫癘が肌表を襲い邪正闘争によって発熱が起こり,主に六経弁証や衛気営血弁証により鑑別・治療が進められる。一方,内傷によるものは,情志・飲食・疲労などの内因によって気血陰精の虧虚や臓腑機能の失調を招き引き起こされる。外感発熱は『傷寒論』や温病学を有する中医学が得意とする分野であるが,本特集では不明熱を始め,治療に難渋することが多い内傷発熱にスポットを当てた。とりわけ気虚・陰虚・陽虚の発熱とその治療には中医学のもつユニークな生理・病理観が反映されており,ぜひとも理解を深めておきたい。
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![中医臨床 通巻176号(Vol.45-No.1)特集/コモンディジーズの中医治療 ―不安・抑うつ―](http://www.chuui.co.jp/chuui/c176-thumb.png) |
中医学的アプローチを把握して治療の幅をひろげる 【特集】コモンディジーズの中医治療 ―不安・抑うつ―
不安は広範囲で漠然とした恐れの感覚をいい,抑うつは,憂うつである・気分が落ち込んでいるといった心の状態をいう。不安ではパニック障害・社会不安障害・強迫性障害などの不安障害がみられたり,抑うつでは双極性障害・抑うつ障害,うつ病などの疾患が含まれ,臨床ではこれらを鑑別診断のうえ治療に取りかかることが重要となるが,中医学では西洋医学とは異なり身体と精神は一体のものと観ており,そのユニークな診方を知っておくことは精神疾患や心身症を診るうえで役立つ。
中医学では人の精神活動は五臓六腑が担っていると考えており,今回のテーマである不安や抑うつと特に関連が深いとされるのは心・肝・胆である。心は血脈を主り,神を蔵する。肝は疏泄を主り,血を蔵し,魂を蔵する。胆は決断を主る。これらの働きが失調すると不安や抑うつが生じるとされる。
本特集ではプライマリにおける不安・抑うつ症状の診方と臨床のすすめ方を始め,臨床のヒントになるポイントについて紹介する。
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