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中医臨床 通巻132号(Vol.34-No.1) 特集/無症候性疾患の中医治療
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【特集/無症候性疾患の中医治療】
中医治療の特色は患者の主訴をどう解決するかにある。主訴に対して四診を駆使し,病因病機を捉えて治療に臨む。その際,病態を把握するうえで大きな手がかりとなるのは症状であるが,そもそもその症状が現れていなければ,中医はどうアプローチするのだろうか。
これは,西洋医学的な種々の検査によって異常と認められるが,目立った自覚症状のない患者に対する弁証論治として,80~90年代に提起された比較的新しいテーマである。
現在,中国では慢性肝炎・糖尿病・高血圧症・高脂血症・早期腎炎などを対象に,ミクロ弁証,潜証,体質弁証,専病専方といった方法論が提案されている。
ただ,こうした疾患に対し現在の日本では,西洋薬によってコントロール可能なケースが少なくない。そこで,本特集では,まず中国での取り組みの概略を紹介した後,なおも無症候性で問題となる,症状のない腎疾患,がんの転移・再発予防, AIHに対する中医学的アプローチを取り上げる。 |
本号の主な内容
【特集/無症候性疾患の中医治療】
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■[巻頭インタビュー]「弁トレ」コメンテータがみた日本の中医学(呉澤森・高橋楊子)
■[大剤の応用]柴胡(仝小林)
■[論考]三焦の実体と相火に関する考察(篠原明徳)
■[興味深い論文]経絡弁証は鍼灸臨床体系の核心〈前篇〉(趙吉平)
■[穴性論]座談会 「穴性をどう捉えるか」(金子朝彦ほか)
■[中医精神科学]中医精神科学のあゆみ(王彦恒)
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目次⇒目次をPDFで見る
巻頭インタビュー/呉澤森先生・高橋楊子先生に聞く
「弁トレ」コメンテータがみた日本の中医学(編集部)
特集/無症候性疾患の中医治療
◆ 解説 (編集部)
◆ 総論 無症状疾患に対する弁証論治の方法(譚碧珠・李徳輝・寥鋭ほか)
◆ 腎疾患 周全栄氏の無症状腎疾患治療(李航・呉謙・熊璟ほか)
◆ 肝疾患 自己免疫性肝炎の中医プロセスの分析(姜冬雲・徐姍姍・李建才)
◆ がん転移・再発予防 中医薬によるがん転移予防の考え方(陳軍平)
大剤の応用/第8回/最終回/柴胡(仝小林)
中医診察ナビゲーション◇難治性疾患の弁証論治
清熱・化痰・養陰による機能性水腫治療(丁元慶)
論考/さまよえる「熱」の変遷/その2:清熱の方法と意義の変遷(加島雅之)
論考/三焦の実体と相火に関する考察(篠原明徳)
杏林春秋/火神派に学ぶ生薬の使い方(河田佳代子・伊藤良)
杏林春秋/胃脘痛の弁証要点についての検討(川又正之)
杏林春秋/五行理論について<4>
~五行と五臓の相互関係――心肝同病~(土方康世)
杏林春秋/経方医学臨床録〈10〉(江部洋一郎)
唐容川の『血証論』を読む
陰陽水火気血論にみる気血水の理解〈後篇〉(田中耕一郎・板倉英俊・奈良和彦ほか)
中医精神科学/第1回/中医精神科学のあゆみ(王彦恒)
漢方エキス製剤の中医学的運用
新薬でコントロール不良の高齢者の高血圧治療2例(尾形マリ)
中国最新情報/中医ニュースPick up/2012年中医薬十大ニュース
舌診の成り立ち/第3回
外感病に対する舌診の形成〈2〉/~傷寒医家の舌診~(梁嶸)
『傷寒論』講座/『傷寒論』にまつわる疑問/第10回/最終回
宋板の厥陰篇って何だろう/宋板篇その7(別府正志)
食医同源/粥の話③/孫思邈と粥(辰巳洋)
国医大師・朱良春先生の臨床⑨
甘淡補脾法による肝硬変腹水の治療(邱志済)
傷寒論歴史考4/『金匱玉函経』考(銭超塵)
未病を治す智恵⑭/地域医療における中医学がさらに充実(藤田康介)
弁証論治トレーニング77/1年以上続く頻回の下痢(呉澤森・髙橋楊子)
興味深い論文/経絡弁証は鍼灸臨床体系の核心〈前篇〉(趙吉平・陳晟)
穴性論/座談会/穴性をどう捉えるか
(金子朝彦・岩渕浩司・田辺義典・髙士将典・李昇昊)
穴性論/いま,穴性を問う/~日本の臨床に適合した穴性構築に向けて
第5穴/三陰交(金子朝彦・岩渕浩司・田辺義典・髙士将典・李昇昊)
寄稿/経穴効能に関する考察(渡邉大祐・郭義)
仮免鍼灸臨床からの脱皮/その13
教科書の使い方/斜め読みライブラリー(近江國宏)
鍼灸百話/第⑯話/経脈の異常を探る好適な場所(篠原昭二)
書籍紹介/『「中医学」が効く!』(何仲涛著)
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