本号の主な内容
【特集/大黄の臨床応用】
■【インタビュー】焦東海教授に聞く
――大黄の止血・活血作用に目を開かれて27年
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■インタビュー◎消化器疾患の最前線で活躍する現代派中医の臨床/
田徳禄先生に聞く
■漢方エキス製剤の運用法◎エキス剤による中医学治療
――その工夫とこだわり――
■SARSトピックス◎SARS予防・治療における中医
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目次
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【特集/大黄の臨床応用】
* インタビュー/大黄の止血・活血作用に目を開かれて27年/
焦東海教授に聞く(藤田康介)
* 知っておきたい大黄の基礎と応用(藤田康介)
* 三大名医は大黄をどう使ったか
(張笑平・焦東海・郭其祥)
* 腎不全治療における大黄の応用(高艶霞・米彩雲)
* 急性脳出血治療における大黄の応用(杜金行・史載祥)
* 大黄のさまざまな応用例(楊建平)
* 大黄をいかに安全・合理的に使用するか(賈志新・馮五金)
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SARSトピックス/
・SARS予防・治療における中医薬の介入(靳士英)
・伝染性非典型肺炎〔SARS〕論(鄧鉄涛・靳士英)
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漢方エキス製剤の運用法/エキス剤による中医学治療
――その工夫とこだわり――(五十嵐康実・篠原久仁子・入野真規子)
* 医学生・研修医・プライマリケア医のための中医学講座<第5回>
中医学的診察法(その3)脈診について(入江祥史)
* 系統中医学講座ダイジェスト<第8回>
臓腑概念と生理機能(3)心・五行説(仙頭正四郎)
* 私の診察日記<4>(風間洋一)
* 精神科領域の中医学<第4回>虚証
(向井誠)
* インタビュー/
消化器疾患の最前線で活躍する現代派中医の臨床/
田徳禄先生に聞く
* 中医教材の変遷/教科書からみる現代中医教育(小野泰生)
* 東洋医学のためのパソコン入門講座<3>
テキストデータベースを使う(小林健二)
* 中医臨床小説/老中医の診察室<32>
散剤で腰椎の増殖を,丸薬で頻拍症を治療(柯雪帆)
* 研究会リポート/第18回日本中医学研究会(橋本正也)
* リポート/柯雪帆先生と靳士英先生講演会
* 針灸質問コーナー
50/神門穴の位置について(朱江・楊芳)
51/芒刺と点刺について(王財源)
52/亳針の基礎練習について(徐恒沢)
53/奇恒の腑の1つ「脳」について(左合昌美)
* 弁証論治トレーニング<40>動悸・不整脈
・回答へのコメント(呉澤森・高橋楊子)
* リポート/2003中医学大交流会(北川毅)
* 2003夏合宿リポート/中医学ネットワーク(TCMN)夏大会(瀬尾港二)
* 温故知新/私の読書法(楊永璇)
* 中医鍼灸学を臨床に活かすために(最終回)/不妊症の実践マニュアル
(金子朝彦)
*―*―* ここに注目! *―*―*
[インタビュー] 焦東海教授に聞く
「大黄の止血・活血作用に目を開かれて27年
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焦東海教授は,「焦大黄」とあだ名されるほど大黄の研究に没頭されてこられた大黄研究の第一人者である。しかも,単に薬理学的な研究にとどまらず,その研究の成果を実際の臨床現場でも実践されている。焦教授は大黄を複方はもちろんのこと,単味でも臨床で用いて効果をあげているのだ。インタビューでは,「大黄を単味で用いるということ」「大黄の止血・活血作用」「大黄の副作用問題」などについて,先生の27年の経験をふまえてお話を伺った。
エキス剤による漢方治療はすでに広く浸透し,現代医療の一部として欠くことのできない存在になっている。しかし,エキス剤は固定処方で加減ができないために,それを使って中医学を実践するには困難を伴う。そこで筆者は,1)どのメーカーのどの剤形の方剤をどの比率で合方すればよいか,2)本来の煎薬に近い形で使用するためにはどのような工夫が必要かを明らかにすることで,エキス剤を使った中医学診療の可能性について言及している。