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中医病因病機学


序文

本書の内容

緒 論
   1 中医病因病機学の特徴
   2 中医病因病機学の研究および任務
   3 中医病因病機学の研究方法
   4 中医病因病機学と中医臨床医学との関係
   5 中医病因病機学の発展略史

第1篇 概論

 第1章 中医病因病機学の認識論,方法論の基礎
  第1節 古代哲学思想の浸透と中医病因病機学に対する影響
   1 古代唯物弁証法が中医病因病機学に与えた影響
   2 精・気・神学説が中医病因病機学説に与えた影響
   3 陰陽五行学説が中医病因病機学に与えた影響
  第2節 中医病因病機学の認識論
   1 結果から原因を分析するという認識過程
   2 類推推理法の運用
   3 象を以て蔵を測り,表を以て裏を測るという認識方法

 第2章 中医病因病機学の基本原理

  第1節 陰陽失調論
   1 陰陽の基本法則
   2 陰陽の安定と偏勝
   3 陰陽の失調
  第2節 五行生剋論
  第3節 天人相応論
   1 天と適合する
   2 地の秩序に従う
  第4節 亢害承制論
   1 五常の気,太過不及
   2 造化の常,亢無きことあたわず
   3 有制の常と無制の変
   4 生中に剋あり,剋中に用あり
   5 亢害承制作用
  第5節 気化異常論
   1 気化の基本内容
   2 気化の異常の基本とその病理的な意味
  第6節 邪正相争論


 第3章 基本病理過程

  第1節 表裏出入
  第2節 虚実消長
  第3節 寒熱進退
  第4節 昇降異常
  第5節 形質損傷
  第6節 精気来復
  第7節 陰陽離決


第2篇 病因と発病

 第4章 病因概論
   1 中医病因学説の概念と沿革
   2 病因と発病および病機との関係
   3 弁証求因と審因論治

 第5章 自然要因

  第1節 天時要素
   1 六淫
   2 時令
  第2節 地理的要因
  第3節 生物要因
   1 戻気
   2 瘴気
   3 虫毒


 第6章 生活要因

  第1節 飲食要素
   1 飢飽異常
   2 五味偏盛
   3 脂っこいもの,甘い物,味の濃いもの。
   4 飲酒過度
   5 なま物,冷たいもの,不潔なもの。
  第2節 労倦内傷
   1 形神過労
   2 房室労傷
   3 運動不足


 第7章 情志要因

  第1節 七情の概念
   1 七情の渊源および一般概念
   2 情志とは心神の客観的外界に対する反応である。
   3 情志は魄の活動に属し,魂によって調節,コントロールされる。
  第2節 七情の怫鬱と過激
   1 情志活動の2種類の状態とその相互関係
   2 情志による発病時の心神の位置
   3 心神に影響する主要要素
   4 情志による発病の条件
  第3節 七情による発病の特徴
   1 七情による発病は外界刺激を誘因とし,思考・認識を拠り所とする。
   2 七情による発病は心を起点とし,五臓それぞれに重点を置く。
   3 七情による発病は気機の変化に導かれ,精血の変化を基礎とする。
   4 七情による発病は内部の五臓に発生して,外部の肢体を侵す。


 第8章 体質要因

 第9章 内生要因

  第1節 痰飲
  第2節 瘀血
   1 瘀血の発生
   2 瘀血の種類
   3 瘀血から発病に至るメカニズム


 第10章 その他の要素

  第1節 外傷
   1 転倒,刀傷
   2 火傷,凍傷
   3 虫や獣による刺し傷や咬傷
   4 水に溺れる
   5 落雷による怪我
  第2節 中毒
   1 薬物中毒
   2 食中毒
   3 毒ガス中毒
  第3節 社会的要因
   1 社会制度と疾病との関係
   2 社会環境と疾病との関係


 第11章 発病メカニズム

  第1節 発病の原因と誘因,素因
   1 原因と発病
   2 誘因と発病
   3 素因と発病
  第2節 運気と発病
   1 運気学説の基本内容
   2 運気と発病との関係
  第3節 邪の侵入門戸
   1 外邪の侵入門戸
   2 内傷による発病の経過
  第4節 発病類型
   1 新感と伏邪
   2 卒発と徐発


 第12章 疾病の変遷

  第1節 疾病の伝変
   1 伝変の原因と条件
   2 伝変の形態とその過程
  第2節 疾病の転帰
  第3節 疾病の再発


第3篇 病機

 第13章 臓腑病機

  第1節 肺と大腸の病機
   1 肺気不宣
   2 肺が粛降機能を失う
   3 肺が治節機能を失う
   4 肺熱壅盛
   5 肺気虚寒
   6 肺気不足
   7 肺陰欠損
   8 肺絡損傷
   9 肺気脱絶
   10 伝導不随
   11 大腸湿熱
   12 腸絡損傷
   13 大腸虚寒
  第2節 心と小腸の病機
   1 心気虚弱
   2 心陽不振
   3 心陽暴脱
   4 心火上炎
   5 心陰不足
   6 心血不足
   7 心脈瘀阻
   8 痰阻心竅
   9 小腸気滞
   10 小腸虚寒
   11 小腸実熱
  第3節 脾胃病機
   1 脾虚失運
   2 脾陽不振
   3 脾気下陥
   4 脾不統血
   5 脾虚血弱
   6 脾虚湿盛
   7 湿熱蘊脾
   8 脾陰不足
   9 胃失和降
   10 胃虚不納
   11 胃脘積滞
   12 胃気虚寒
   13 胃陰不足
   14 胃火上炎
   15 胃絡瘀阻
   16 胃絡損傷
  第4節 肝胆病機
   1 肝気不疏
   2 肝気横逆
   3 肝火上炎
   4 肝血虧損
   5 肝陰不足
   6 肝陽上亢
   7 肝風内動
   8 肝経寒滞
   9 肝脈瘀阻
   10 肝胆湿熱
   11 胆気鬱阻
   12 胆気虚寒
   13 胆胃不和
  第5節 腎と膀胱の病機
   1 腎陰虧虚
   2 腎陽虚衰
   3 腎精虧損
   4 腎虚水泛
   5 腎気不固
   6 腎不納気
   7 膀胱失約
   8 膀胱気化不利
   9 膀胱湿熱と膀胱絡傷
  第6節 二臓同病病機
   1 脾肺気虚
   2 肺胃陰虚
   3 心肺陰虚
   4 肺腎陰虚
   5 脾腎陽虚
   6 肝腎陰虚
   7 肝肺同病
   8 肝脾不調
   9 肝脾血虚
   10 心腎不交
   11 心腎陽虚
   12 心脾両虚


 第14章 経絡病機

  第1節 十二経病機
   1 経絡気血失調
   2 経絡気血の逆流
   3 経絡気血瘀滞
   4 経絡気血衰竭
   5 十二経証候
    [1]手太陰肺経証候
    [2]手陽明大腸経証候
    [3]足陽明胃経証候
    [4]足太陰脾経証候
    [5]手少陰心経証候
    [6]手太陽小腸経証候
    [7]足太陽膀胱経証候
    [8]足少陰腎経証候
    [9]手厥陰心包経証候
    [10]手少陽三焦経証候
    [11]足少陽胆経証候
    [12]足厥陰肝経証候
  第2節 奇経八脈病機
   1 衝任虚弱
   2 衝任不通
   3 衝任伏熱
   4 衝任損傷
   5 衝任気逆
   6 督脈虧虚
   7 帯脈失調
   8 蹻維不和


 第15章 気血病機

  第1節 気病病機
   1 気鬱
   2 気滞
   3 気逆
   4 気虚
   5 気陥
   6 気脱
  第2節 血病病機
   1 血瘀
    [1]疼痛
    [2]発熱
    [3]咳喘
    [4]心悸怔忡
    [5]健忘
    [6]癲狂
    [7]感覚異常と運動機能異常
    [8]黄疸
    [9]癰瘡
    [10]瘀積
   2 血溢(出血)
   3 血虚
  第3節 気血同病病機
   1 気滞血瘀
   2 気虚血瘀
   3 気血両虚
   4 気不摂血
   5 気随血脱
   6 血随気逆


 第16章 精病病機
   1 精気虧損
   2 精不化気
   3 精不化血
   4 精髄空虚
   5 精虚神怯
   6 精室虧虚
   7 精気虚冷
   8 精関不固
   9 精隧阻塞

 第17章 津液病機
   1 臓腑津虧
   2 気液両傷
   3 津気失調
   4 津虧血燥
   5 津虧血瘀
   6 津虧火熾
   7 津竭陽亡

 第18章 体質病機
  第1節 体質形成を促進する要素
  第2節 各種体質病機の特徴
   1 陰虚体質
   2 陽虚体質
   3 気血虚体質
   4 痰湿体質
   5 瘀血体質

 第19章 情志病機
  第1節 七情病機
   1 喜べば気が緩む
   2 怒れば気が上逆する
   3 憂えれば気が鬱滞し,思えば気が鬱結する。
   4 悲しめば気が消える
   5 恐れれば気が下る
   6 驚けば気が乱れる
  第2節 五志病機
   1 神病病機
   2 魄病病機
   3 魂病病機
   4 意病病機
   5 志病病機

 第20章 痰飲病機
  第1節 痰病病機
   1 痰が経絡に流れこむ
   2 痰が筋骨に潜伏する
   3 痰が筋膜に付着する
   4 痰濁が肺を塞ぐ
   5 痰が心竅を迷わす
   6 痰鬱気結
   7 痰と瘀の結合
   8 痰熱動風
  第2節 飲病病機
   1 寒飲が肺を犯す
   2 水気凌心
   3 飲が胸脇部に停滞する
   4 胃中停飲
   5 飲が腸間に滞留する
   6 水気泛溢
   7 水熱結合

 第21章 六気病機
  第1節 風気病機
   1 外風病機
    [1]風が衛表を損傷する。
    [2]筋骨に付着する。
    [3]風邪が絡に中る。
    [4]風毒が血に入る。
    [5]風毒から痙になる。
   2 内風病機
    [1]風痰が内部を塞ぐ。
    [2]虚風内動
    [3]脾虚による風。
  第2節 寒気病機
   1 外寒病機
    [1]寒邪外束
    [2]寒が筋骨に付着する。
    [3]寒が経絡に鬱滞する。
    [4]寒が凝結して血痺になる。
    [5]寒が凝結して津が停滞する。
   2 内寒病機
    [1]陰寒内盛
    [2]陽虚内寒
    [3]陳寒錮冷
  第3節 暑気病機
   1 暑傷肺胃
    [1]暑熱傷肺
    [2]暑熱入胃
   2 暑傷気陰
    [1]暑傷肺胃津気
    [2]暑傷心腎真陰
   3 暑傷肺絡
    [1]暑滞肺絡,肺気上逆
    [2]暑傷肺絡,迫血妄行
   4 暑閉心竅
   5 暑熱動風
    [1]暑入陽明,引動肝風
    [2]暑陥心営,引動肝風
    [付記]
     (1)陰暑
     (2)伏暑
  第4節 湿気病機
   1 外湿病機
    [1]湿鬱肌表
    [2]湿阻経絡
    [3]湿着筋骨
    [4]湿蔽清陽
    [5]湿鬱三焦
    [6]湿邪困脾
    [7]湿濁下注
   2 内湿病機
    [1]湿蔽清陽
    [2]湿濁上泛
    [3]湿勝傷陽
    [4]湿勝成毒
  第5節 燥気病機
   1 外燥病機
    [1]燥傷肺衛
    [2]燥傷津血
   2 内燥病機
    [1]燥傷肺気
    [2]燥傷津液
    [3]陰虚血燥
    [4]津枯腸燥
    [5]五臓内燥
  第6節 火気病機
   1 外火病機
    [1]火邪内燔
    [2]火盛成毒
    [3]火極生風
    [4]火邪傷気
    [5]火邪傷津
    [6]火傷血絡
    [7]火毒攻心
   2 内火病機
    [1]虚火上浮
    [2]陰火内熾
    [3]陰虚火旺
    [4]壮火食気
    [5]臓腑実火
  第7節 六気相兼と従化病機
    [1]風寒相兼と風の寒への従化
    [2]風熱相兼と風の熱への従化
    [3]風湿相兼と寒化
    [4]寒湿相兼と寒湿の熱化
    [5]湿熱相兼と火化,燥化
    [6]暑湿挟穢
    [7]暑兼寒湿
    [8]寒熱相兼と従化
    [9]湿鬱化熱と湿の寒への従化
    [10]燥の熱への従化と燥の寒への従化
    [11]内外合邪

 第22章 六経病機
  第1節 太陽病病機
   1 営衛不調
   2 表寒裏飲
   3 邪入経輸
   4 邪陥胸中
   5 実邪結胸
   6 邪陥心下
   7 邪熱下利
   8 経邪入腑
   9 臓腑陽傷
   10 臓腑陰傷
  第2節 陽明病病機
   1 熱が胸膈に鬱結する
   2 陽明経熱
   3 陽明腑実
   4 陽明発黄
  第3節 少陽病病機
   1 枢機不利
   2 熱が胆腑に鬱結する
   3 熱が血室に入る
  第4節 太陰病病機
   1 太陰虚寒
   2 滑脱
   3 寒湿発黄
  第5節 少陰病病機
   1 陽虚表寒
   2 陰盛陽衰
   3 陰盛格陽
   4 熱化傷陰
   5 熱化して実となる
   6 気が鬱して厥する
  第6節 厥陰病機
   1 寒熱錯綜
   2 陰寒上逆
   3 血虚寒凝
   4 厥深熱深
   5 熱利下重

 第23章 衛気営血病機
  第1節 衛分病機
   1 邪が肺衛を損傷する
   2 衛陽暫亡
   3 衛陽虚衰
  第2節 気分病機
   1 気熱熾盛
   2 陽明熱結
   3 熱盛気傷
   4 熱盛傷津
   5 気陰両傷
   6 邪が少陽三焦に留まり,気機不利となる
   7 湿熱燻蒸,鬱阻気機
   8 衛気同病
  第3節 営分病機
   1 営熱熾盛,営陰虧耗
   2 内閉外脱
   3 気営両燔
   4 気熱灼営
   5 衛営同病
   6 営衛不和
   7 営衛壅滞
  第4節 血分病機
   1 血熱が燃えあがり,絡を損傷し血を騒乱させる。
   2 熱が血と結合し,血瘀血蓄となる

 第24章 三焦病機
  第1節 上焦病機
   1 温邪犯肺
   2 化源告竭
   3 熱陥心胞
   4 湿蒙心胞
  第2節 中焦病機
   1 胃熱熾盛
   2 邪結腸腑
   3 湿熱中阻
   4 邪伏膜原
  第3節 下焦病機
   1 泌別失司
   2 腎精耗損
   3 虚風内動

*文中の『傷寒論』の条文番号は,東洋学術出版社刊『傷寒雑病論』による。