凡例
1.「第Ⅰ部 臓腑」の各論「五臓」の記述順は,五臓の位置の高低に従った。したがって「肺,心,肝,脾,腎」の順になっている。
2.「第Ⅰ部 臓腑」の各論「六腑」の記述は,『素問』五蔵別論篇にもとづき「胃,大腸,小腸,三焦,膀胱」の順とし,五蔵別論篇に記載されていない「胆」を最後とした。
3.「第Ⅰ部 臓腑」の各論「奇恒の腑」の記述順は,『素問』五蔵別論篇の「脳,髄,骨,脈,胆,女子胞」にもとづくが,「胆」は六腑で扱っているので,「奇恒の腑」では省略してある。
4.総論や各論のすべての末尾に「参考資料」として,中国医学古典からの引用文を付けた。
5.「参考資料」の引用文は,原文・書き下し文・現代語訳・一部語句に対する語釈からなる。
6.引用文の文末に,引用文の書名・引用した章篇を( )の中に記した。
7.「参考資料」の『素問』原文は,明・顧従徳本(底本は日本経絡学会影印本1992年版)を使用した。
8.「参考資料」の『霊枢』原文は,『霊枢』明・無名氏本(底本は日本経絡学会影印本1992年版)を使用した。
9.「参考資料」の『難経』原文は,江戸時代の多紀元胤著『黄帝八十一難経疏証』(底本は国立国会図書館所蔵139函65号)からのものを使用した。
10.「参考資料」として引用した『素問』『霊枢』『難経』以外の中国医学書の漢字表記は,常用漢字にない一部の漢字を除き,常用漢字を用いた。
11.『素問』『霊枢』『難経』の書き下し文は,東洋学術出版社刊『現代語訳◉黄帝内経素問』『現代語訳◉黄帝内経霊枢』『難経解説』におおむね準拠したが,個人的判断で一部を変えている。
12.『素問』『霊枢』『難経』以外の引用文献の書き下し文は,筆者の判断に照らして付した個人的なものである。
13.『素問』『霊枢』からの引用文の現代語訳では,『素問白話解』(山東省中医研究所研究班
篇,1963年刊)と『霊枢白話解』(陳璧琉・鄭卓人 合編,人民衛生出版社1962年刊)の中国語現代語訳をかなり踏まえている。
14.総論や各論の「参考資料」で,一部同じ引用文を使った部分があるが,総論や各論を説明するうえで必要と考え,同一の文章を引用している。
15.「参考資料」として引用した古典の語句に対する語釈などを,「語釈一覧」として本書の巻末に掲載した。配列は音読五十音順である。
16.「参考資料」として引用した文献の「引用文献目録」を,本書の巻末に掲載し,書名・書名の読み方・王朝名・西暦の刊行年・著者名・著者名の読み方を付した。配列は発行年代の古い順である。