本書を読むにあたって
本書は,『実践東洋医学』全3巻シリーズの第3巻にあたる。本シリーズは,東洋医学の考え方にもとづく病気の見方・考え方を平易に解説したもので,チャート図や表を豊富に収載して視覚的に理解を助ける工夫をしたほか,適宜,症例を織り交ぜながら東洋医学の病態理論・方剤の解説を心がけた点に特長がある。
第3巻では,まず臓腑一般の生理作用と病態について解説した後,肝・心・脾胃・肺・腎の各臓の生理と病態を紹介し,さらに臓腑合併の病態として,肝と脾胃,肝と腎,心と肺,心と脾,心と肝,心と腎,脾と腎,肺と肝,肺と腎を取り上げる。最後に,外感病の治療理論である傷寒理論と温病理論について概説を加えた。
【記号・符号の意味】
† 巻末の「用語解説」に解説がある用語を示す。
注 注釈を示し,符号を記した節の最後に解説がある。
※ 注釈を示し,記号のすぐ近くに解説がある。
POINT 著者が特にポイントになると考えた箇所。
原文 古典の引用。
* 医療用漢方製剤にない方剤を示す。巻末に組成を示している。
【第1巻の章立て】
第1章 総論
第2章 東洋医学の診断方法
第3章 主要症状の診断
Ⅰ 全身症状
Ⅱ 疼痛症状
Ⅲ 月経異常
【第2巻の章立て】
第1章 生理理論の基礎
第2章 病態理論の基礎1
第3章 病態理論の基礎2
第4章 治療理論