凡 例
1.本書は著者の臨床経験・研究内容・講義資料を整理し,専門誌や関連書籍などを参考にしながら作成した中医腫瘍学の入門書である。
2.総論では,中医腫瘍学の歴史・病因病機・中医学的診断と治療・西洋医学的治療の副作用対策・常用漢方薬・経方の運用・「癌毒」対策・食養生・未病と予防などについて検討した。
3.各論は,各種のがんに対する概念・関連する西洋医学の知識・中医弁証論治・養生・予防などで構成した。治療の項では常用中成薬・単味生薬・経験方・鍼灸療法・薬膳などについて述べた。
4.方剤の出典と組成は,該当頁の関連する内容の後に記述した。日本では原処方を加減しないで使う場合が多いため,方剤の加減はしていない。
5.中成薬については,中国で使用している名称とその使用量を記載した。主に,林洪生主編『腫瘤中成薬臨床応用手冊』(人民衛生出版社)を参考にした。
6.経験方については出典を明記し,中国で使用している薬用量を記載した。
7.各論部分の著名な老中医の医案については,老中医本人あるいはその直弟子が専門誌に発表した論文や著書の中から厳選し,説明を加えた。
8.病名別の証型分類と対応する方剤を「『同病異治』の主な方剤」として巻末にまとめた。
9.がんによく用いる方剤を「『異病同治』の主な方剤」として巻末にまとめた。