▼書籍のご案内-序文

『実用 体質薬膳学』 本書の主な内容

 
[本書の主な内容]


[第1章]では,まず体質の概念および体質の種類について紹介した後,さらに中医体質学とはどのようなものであるかについて述べる。中医体質学は,中医学と同様に,整体観念と弁証論治を特徴とし,陰陽五行・気血津液精・臓腑学説の考えがベースになっている。


[第2章]では,体質に影響する素因や体質形成の原因について述べ,さらに平和体質(良好な体質)・気虚体質・血虚体質・陽虚体質・陰虚体質・陽盛体質・痰湿体質・気鬱体質・血瘀体質の9種類の体質における弁証方法を紹介する。


[第3章]では,体質を判断する方法について紹介する。体質の判断は,中医診断学の四診(望診・聞診・問診・切診)を用いて行い,その手順は①八綱弁証を用いて虚・実・寒・熱の体質に分類し,②気血津液弁証を用いて気虚・陽虚・血虚・陰虚・陽盛・痰湿・気鬱・血瘀の体質に分け,③臓腑弁証を用いて体質と臓腑との関係を明らかにしていく。


[第4章]では,各体質に勧められる食材・中薬について紹介する。中医薬膳学では食材や中薬のもつ性質・味・効能を利用するが,中医体質学では季節によって体内の陰陽の気が移り変わると考えているため,季節の変化に合わせた食材・中薬を選択して使うことが基本となる。


[第5章]では,各体質別に体質を改善する薬膳について紹介する。体質に合わせた薬膳処方を作る際には,中医方剤学の考え方が参考になるため,ここでは各体質に合う方剤を解説した後,薬膳として用いる食材・中薬,さらに薬膳処方のレシピを示す。


[第6章]では,古典に残されている健康維持と病気の予防に役立つ薬膳処方を紹介する。そこでは,「食薬同源」「医食同源」の考え方が息づいている。


[第7章]では,偏った体質を改善する際に選択できる食材と中薬について,効能別に分類して紹介する。食材や中薬には,それぞれ五気・六味・帰経があり,その違いによってさまざまな効能が発揮される。そのため,食材・中薬がもつ属性や要素をきちんと理解し,その人の体質を把握して,その改善のために上手に使うことが重要である。


(編集部)