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【書評】 『中医学ってなんだろう ①人間のしくみ』
◆風間 洋一先生(風間医院)
『中医学ってなんだろう』って、なんだろう。
タイトルに驚いて思わず一読すると、まるで手品の種明かしをするように、中医学の基礎理論の神髄が、一つ一つ丁寧に解き明かされ、楽しさと奥深さの魅力に誘い込まれる。
中医学には、いろいろな学説が多くあって、どれを採用するか否かに関わりなく、これらの多くの学術思想の要点を知らないと、受け入れることも拒むことも出来ない。
著者は、豊富な知識を基に、それぞれのポイントを個性的な表現と解説で案内している。その名ガイドの話を聞くことは、初学者の理解を助けるだけでなく、ベテランの臨床家にとっても、新たな発見や確認に繋がる。
例えば、運気学説では、「六気の熱を『君火』、六気の火を『相火』」と呼ぶ。肝硬変による腹水の治療の説明では、「利水や活血化瘀だけでは足りない。そもそもの原因は気の滞りなので、必ず行気を行なう。」など、用語や治法まで著者の興味深い解説がひろがり、この本を読んだ人に刺激を与えることは、間違いない。
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